「秩父錦」は創業寛延2年(1749年)創業、矢尾本店が製造・販売する秩父を代表する日本酒の1つです。約270年の長い歴史があり、武甲正宗と並び秩父で長く愛されている銘酒です。
西武秩父駅から車で約10分のところにある「酒づくりの森」では秩父錦の醸造工場・資料館・物産館が併設されています。
創業当時に使われていた酒造りの道具などが見学できたり、物産館では秩父錦の試飲や購入も可能です。
ここでは秩父錦の歴史や、「秩父錦 酒づくりの森」の雰囲気、アクセスなどまとめて紹介しています。
この記事の目次
1749年創業!秩父の老舗酒蔵が造る「秩父錦」
秩父錦とは?
江戸時代中期・寛延2年(1749年)に初代蔵元・矢尾喜兵衛が近江の地から秩父大宮郷(現在の秩父市)に入り屋号「升屋利兵衛」として酒造業を始めました。
それから約270年、昔ながらの手造りの技術を生かし長年に渡って秩父の地酒として愛せれ続けているのが「秩父錦」です。
秩父錦の命でもある仕込み水は甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)に源を発する荒川水系の良質な天然水で秩父山系の雪解け水が長い時間をかけてろ過された伏流水。ミネラルが溶け込んだ滋養のある岩清水を使っています。
また秩父は山に囲まれた盆地で40℃を超える夏と零下まで冷え込む冬で寒暖差が大きく酒造りに最適な環境なんです。
秩父錦の評価と主な受賞歴
秩父錦は長い歴史があるだけでなく、鑑評会で数多くの賞に輝き、7年連続で金賞を受賞するなど技術も高く評価されています。
秩父錦の主な受賞歴
- 平成11・14~20(7年連続)・22・24年 全国新酒鑑評会 金賞受賞
- 平成15・17・18 関東信越国税局酒類鑑評会 埼玉県主席
- 平成9~24年(計15回) 関東信越国税局酒類鑑評会 優秀賞受賞
- 平成29年 全国燗酒コンテスト2017 お値打ちぬる燗部門 金賞受賞
秩父錦の販売店と通販
秩父錦は秩父の酒屋や西武秩父駅にある祭の湯の物販エリア「ちちぶみやげ市」、秩父の道の駅など、お土産が販売されているほとんどのところで買うことができます。
他にも、秩父のお酒を扱っている飲食店では秩父錦を取り扱っているところも多いので、食事と一緒にぜひ飲んでみてください。
また、祭の湯にある立ち飲み処「酒匠屋台」では、実際に秩父錦を気軽に味わうこともできるのでおすすめです!
楽天やAmazonでは公式のネットショップもあるので通販での購入も可能です。
秩父錦主なラインナップ
秩父錦 本醸造
コクがあり飲み口もスッキリした辛口で飽きのこない酒。冷から熱燗までオールマイティーな1本です。
全国燗酒コンテスト2017で金賞受賞「秩父錦 特別純米酒」
秩父錦の個性豊かな純米酒の中でも、最も人気の高い「特別純米酒」で全国燗酒コンテスト2017で金賞を受賞した酒です。40~45度のぬる燗がおすすめ。
秩父錦 純米大吟醸
やや甘口で口当たりもよく味・香りとバランスもいいので食中酒にもおすすめ。ギフトとしても人気の酒です。
年に1度しか販売されない幻の酒「甕口酒」
甕口酒(かめくちしゅ)はしぼりたての本醸造生原酒で、もろみの絞り口から垂れた何も手を加えていない酒なんです。
加熱処理なし・アルコール調整なしのそのままの酒で、元々は杜氏や蔵人のごく僅かな人しか飲むことができなかった幻の酒と言われていましたが、現在は年に1度数量限定で販売されています。
酒蔵・酒蔵資料館・物産館が併設した施設「酒づくりの森」
「酒づくりの森」は秩父錦の酒蔵に資料館と物産館が併設された施設で自然に囲まれた山間にあり、西武秩父駅から車で約10分とアクセスもしやすいです。
資料館では秩父錦の歴史や創業当初に酒造りに使われていた道具などが展示してあり、物産館では実際に秩父錦の試飲ができたり購入が可能です。
創業当時の貴重な道具が展示されている酒蔵資料館
酒蔵資料館がある建物は1・2階が醸造工場、3階が資料館になっています。
酒蔵資料館では創業当時の酒造りの様子や実際に使われていた道具などが展示されていて、入館料は大人200円になります。
あまり大きい資料館ではないので10分ほどで見て回れます。
こちらは創業当時の酒造りの様子を再現した展示ブースで、米を水に浸すための漬米桶や手動の洗米機などの道具が展示してありました。
当時の製造工程が順に紹介されているので、分かりやすく勉強になります。
展示されている他の道具もそうですが、写真手前にある手動洗米機は日本に唯一存在する洗米機でとっても貴重な物なんですよ!
他にも当時のまま残されている帳場や用具は時代を感じますね。
またこの資料館から2階にある現在の仕込み蔵の様子を上から見学することもできます。
物産館では秩父錦の試飲も可能!
物産館には秩父錦はもちろん、他にも秩父の特産品などが売っています。
秩父錦の種類も多く、定番商品から季節限定で販売されているものまで揃っているので、秩父錦を買うならここ「酒づくりの森」で買うのが1番ですね!
酒の他にも矢尾本店が造っている吟醸酒「升屋利兵衛」を使ったカステラの地酒ケーキも売っていました。
また、物産館では実際に秩父錦や清酒を減圧蒸留方式で蒸留し、清酒の持つ風味をそのまま取り入れた焼酎「酒焼酎」など様々なお酒を無料で試飲することができます。
時期によって試飲できる酒は変わると思いますが、私が伺った時は秩父錦や酒焼酎、リキュールなど11種類の酒が揃っていました。
物産館内にある休憩所では秩父錦の生酒「霞(かすみ)」を使用した酒ソフトクリームも食べられますよ!
清酒醸造蔵見学
酒づくりの森では9:00~16:30の間で無料で清酒醸造蔵見学も行っています。
少人数であれば予約は不要で見学することができるので、ぜひこちらも合わせて見てみてください。(10人以上の場合は要予約)
ただし、同じ時間に他に団体の方の予約が入っている場合は少し待ち時間があるかもしれないとのことですが、予約が入っていなければすぐに案内してくれるそうです。
秩父錦 清酒醸造蔵見学 | |
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実施日 | 火曜日・年末年始以外は毎日実施(作業の都合で不可になる場合があります。) |
見学時間 | 9:00~16:30 |
所要時間 | 約10~20分 |
料金 | 無料 |
予約 |
少人数の場合は予約不要。見学希望の方は係の方に伝えてください。 ※10名以上の場合は要予約 |
予約電話番号 | 0494-22-8787 |
営業時間とアクセス・駐車場
秩父錦 酒づくりの森 | |
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営業時間 |
【物産館】9:00~17:00 【酒蔵資料館】9:00~16:30 |
休館日 |
火曜日・年末年始 ※春秋の観光シーズンには営業してる場合があるので要確認 |
入館料 | 【酒蔵資料館】大人200円 |
電話番号 | 0494-22-8787 |
住所 | 埼玉県秩父市別所字久保ノ入1432 |
アクセス | 西武秩父駅から車で約10分 |
駐車場 | 専用駐車場あり |
駐車場は敷地内に約30台ほど駐めるスペースがあります。
また、電車でお越しの場合は西武秩父駅から循環バス『ぐるりん号』が出ています。「酒づくりの森」下車1分ほどで到着です。
まとめ
秩父錦の歴史や酒蔵・資料館・物産館が併設されている施設「酒づくりの森」を紹介しました。
資料館には創業当時の貴重な道具などが展示や、昔の酒造りの工程が紹介されていたり秩父錦の約270年の歴史を感じることができました。
酒づくりの森に行った際はぜひ、資料館や蔵見学も合わせて見て回ってみてください。
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